小春日和に誘われて [生活]
2014年1月24日(金)
朝から快晴。
風も、そう冷たくない、小春日和だ!
妻は友人と映画鑑賞に出かけた。
僕も誘われたが、断って一人で調べ物をした。
が、お昼過ぎ、あまりの陽気に誘われて、
近くの哲学の道に散歩に出かけた。
疎水沿いの桜の木は、冬枯れの枝ばかりで、
人影もまばらである。
出会うのは、老年カップルと
若者の外国の観光客(多分韓国人、ハングルが聞こえた)グループ。
桜に代わって椿や南天が花盛りである。
疎水の釣り人(?)もお昼寝の最中らしい。
歩いていると、少し汗ばんできた。
少し冷たい風が、肌に心地良い。
狭い道に無理矢理車を入れたらしくて、
民家の玄関先のポールが無残な姿になっていた。
帰りは、白川沿いに歩く。
民家の庭に一本たわわに実ったミカンの木があった。
太陽の光の中で輝いていた。
眺めていたら、大昔、国語の教科書で知った
ゲーテの「ミニヨンの歌」を思い出した。
僕には、忘れられない詩である。
ほとんど暗記していて、今でも自然に口に出る。
ミニヨンの歌 ゲーテ(新声社/森鴎外訳)
其 一
レモンの木は花さきくらき林の中に
こがね色したる柑子〔かうじ〕は枝もたわゝにみのり
青く晴れし空よりしづやかに風吹き
ミルテの木はしづかにラウレルの木は高く
くもにそびえて立てる国をしるやかなたへ
君と共にゆかまし
其 二
高きはしらの上にやすくすわれる屋根は
そらたかくそばだちひろき間もせまき間も
皆ひかりかゞやきて人かたしたる石は
ゑみつゝおのれを見てあないとほしき子よと
なぐさむるなつかしき家をしるやかなたへ
君と共にゆかまし
其 三
立ちわたる霧のうちに驢馬は道をたづねて
いなゝきつゝさまよひひろきほらの中には
いと年経たる竜の所えがほにすまひ
岩より岩をつたひしら波のゆきかへる
かのなつかしき山の道をしるやかなたへ
君と共にゆかまし
この詩は、ゲーテの小説「ウイルヘルム・マイスターの修業時代」の中に
出てくる詩である。
ミニヨンは、その中に登場する少女の名前である。
いろんな人が訳しているが、僕はこの森鴎外の訳が一番気に入っている。
で、その詩を口ずさみながら、白川沿いに帰路も着く。
と、笑えてくるような看板に出会った。
こんな看板を出す人に乾杯したいくらいである。
狭い路地に入ると、自転車が物干し台の役回りをしていた。
ぶらぶらと待ちを歩いていると、思わぬ風景に出会ったりする。
それが、散歩の楽しみの一つでもある。
至福のひととき [kazeの風景]
2014年1月15日(水)
友人と3人でkazeに出かけた。
花折トンネルを抜けると、やはり雪国の風景である。
もちろん、kazeも雪の風景だ。
旧道から橋を渡り、対岸のkazeに向かう。
今年は、雪が少ないようで、
大津市の古都景観賞を受賞したかやぶき屋根も雪が落ちている。
kazeの庭に入ると、なんだかすがすがしい気分になる。
まずは、チィータイムを楽しんで、テラスの除雪をした。
体がほかほかしてくる。
除雪がすむと薪ストーブがパチパチと音を立てて燃える室内は
暑いくらいである。
友人が奏でるピアノの演奏を聴きながら、雪景色を楽しむ。
楽しい一日だった。
kazeよ、ありがとう!
明けましておめでとうございます! [生活]
2014年1月1日(水)
新 年乃始乃 波都波流能 家布敷流由伎能 伊夜之家余其謄
大伴家持
萬葉集巻第20より
訳
”新しき 年の初めの 初春の 今日降る雪の いやけし吉事(よごと)”
萬葉集では、その一番最後の4516番目の歌がこれである。
萬葉集は、この新年の歌で終わるが、これは、新しき時代への始まりの意味も込めて
最後に置かれたのかもしれませんね。
本年もよろしくお願い申し上げます!
ところで、今日は妻と娘と3人で吉田山を越えて、吉田神社に初詣してきました。
(吉田神社)
(元宮)
元宮には、全国の神々が祭られていて、ここにお参りすれば
全国の神々にお参りしたことになるという大変便利な(失礼)な神社です。
曇り空で、時折小雨の降る日でしたが、3人楽しくお参りしました!