SSブログ
訪問ありがとうございます!
このブログは、「カフェ&ギャラリーkaze」のブログでしたが
廃業に伴い現在は、新規記事はなく、既存記事を保存中です。
記念碑として、活用中なので、分け入って楽しんでいただければ幸いです!
また、兄弟ブログ『風のささやき』及び『風の詩』も是非お立ち寄りいただければ幸いです!

小春日和に誘われて [生活]

2014年1月24日(金)

朝から快晴。
風も、そう冷たくない、小春日和だ!
妻は友人と映画鑑賞に出かけた。
僕も誘われたが、断って一人で調べ物をした。

が、お昼過ぎ、あまりの陽気に誘われて、
近くの哲学の道に散歩に出かけた。

IMG_0371.JPG

疎水沿いの桜の木は、冬枯れの枝ばかりで、
人影もまばらである。
出会うのは、老年カップルと
若者の外国の観光客(多分韓国人、ハングルが聞こえた)グループ。

IMG_0374.JPG

桜に代わって椿や南天が花盛りである。

IMG_0375.JPG

IMG_0376.JPG

疎水の釣り人(?)もお昼寝の最中らしい。

IMG_0373.JPG

歩いていると、少し汗ばんできた。
少し冷たい風が、肌に心地良い。

狭い道に無理矢理車を入れたらしくて、
民家の玄関先のポールが無残な姿になっていた。

IMG_0379.JPG

帰りは、白川沿いに歩く。
民家の庭に一本たわわに実ったミカンの木があった。
太陽の光の中で輝いていた。
眺めていたら、大昔、国語の教科書で知った
ゲーテの「ミニヨンの歌」を思い出した。
僕には、忘れられない詩である。
ほとんど暗記していて、今でも自然に口に出る。


ミニヨンの歌  ゲーテ(新声社/森鴎外訳)

   其  一
レモンの木は花さきくらき林の中に
 こがね色したる柑子〔かうじ〕は枝もたわゝにみのり
青く晴れし空よりしづやかに風吹き
 ミルテの木はしづかにラウレルの木は高く
 くもにそびえて立てる国をしるやかなたへ
君と共にゆかまし

   其  二
 高きはしらの上にやすくすわれる屋根は
 そらたかくそばだちひろき間もせまき間も
皆ひかりかゞやきて人かたしたる石は
 ゑみつゝおのれを見てあないとほしき子よと
 なぐさむるなつかしき家をしるやかなたへ
君と共にゆかまし

   其  三
 立ちわたる霧のうちに驢馬は道をたづねて
 いなゝきつゝさまよひひろきほらの中には
 いと年経たる竜の所えがほにすまひ
岩より岩をつたひしら波のゆきかへる
 かのなつかしき山の道をしるやかなたへ
君と共にゆかまし


この詩は、ゲーテの小説「ウイルヘルム・マイスターの修業時代」の中に
出てくる詩である。
ミニヨンは、その中に登場する少女の名前である。
いろんな人が訳しているが、僕はこの森鴎外の訳が一番気に入っている。

で、その詩を口ずさみながら、白川沿いに帰路も着く。
と、笑えてくるような看板に出会った。
こんな看板を出す人に乾杯したいくらいである。

IMG_0383.JPG

狭い路地に入ると、自転車が物干し台の役回りをしていた。

IMG_0384.JPG

ぶらぶらと待ちを歩いていると、思わぬ風景に出会ったりする。
それが、散歩の楽しみの一つでもある。

 


この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。