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君たちは、私の希望である。 [kazeの風景]

2012年10月28日(日)

朝10度、雨風強し。
寒い朝は、布団の中が気持ちいい!
自分の体温で暖められた温かさは、なんとも言えないいい気分である。
これぞ天国!

妻が隣のベットから、「今何時?」と聞く。
自分で時計を見るのに苦労はいらないのにと思うが時間を告げる。
「そろそろ起きなきゃ」とベットから出てきて、着替えを始めた。
「朝は、暖かいご飯に味噌汁でいいか?」と妻。
「・・・・・・・・・・」
「返事がない!」
「味噌汁あんまり好きじゃない」
・ ・・・・・・・
「日本人だろう?」
「うん」
・ ・・・・・・・・・
「日本人なら味噌汁をたべなきゃ駄目。」
「??????」
「あんたも起きや」
「ストーブ入れて」
「駄目、服を着たら寒くない。服持ってるだろう」
「うん」
「じゃあ、服を着て・・・」と部屋を出て行った。
で、僕は、布団から這い出して、服を着た。

今日は、雨だ!

IMG_8275.JPG


IMG_8276.JPG

さすがにこんな日は、名村さんも来ないだろうと思いながら
開店準備に取り掛かった。
ところが、来た!
「ええっ!なんで?」
と驚く僕に、「雨の日は来ないなんていってないわよ」と平然!
言われてみれば、確かに雨が降ろうが、雪が降ろうが来店しているのだ。
恐れ入りましたです。

ところで、先週「釜石小学校校歌」の件で、ある本に興味を引かれ
アマゾンに注文したのが、届いた。
早速、読んだが、すごく感動した。
本のタイトルは「これからを生きる君たちへ」
校長先生たちからの心揺さぶるメッセージ集である。

IMG_8311.JPG

この本の中には、釜石小学校の加藤孔子校長の式辞はもちろん。
釜石東中学校の平野憲校長の式辞も掲載されている。
心を打たれた式辞などを少し記してみる。

「泥の海から、救い出された赤子を抱き、立ち尽くす母の姿があった。
行方不明の母を呼び、泣き叫ぶ少女の姿がテレビに映る。家族のために
生きようとしたと語る父の姿もテレビにあった。
今この時こそ親子の絆とは何か、命とは何かを直視して問うべきなのだ」
(立教新座中学・高等学校 渡辺憲司校長)
「・・・釜石小学校の体育館も、避難した住民で溢れかえり、窮屈な生活を
強いられていた。
寒い。でも、毛布しかない。みな身を寄せ合い、励まし合いながら、日々の
暮らしをなんとか成り立たせていた。悲しみに打ちひしがれる中、だからこそ、
卒業式を実現しようと力を合わせた。
体育館の両側に毛布を積み上げスペースを作り、ゴザを後ろに敷いて、
保護者たちと被災者の方々が式を見ることができるよう、臨時の会場を設営した。
広い体育館には、たった四台の石油ストーブの暖房しかない。校長が高らかに
式辞を読み上げる中、震度三の地震が襲った。しかし、だれも声を上げることも
なく、児童の旅立ちを見守った。こらえきれず涙を流す姿が、
あちこちで見られた。
式が終わりにさしかかり、校歌が合唱された。作詞は、仙台出身の作家・井上
ひさし氏による。この歌を聴いた時、私も涙を止めることができなかった。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
こんな中学校の話も聞いた。卒業式の前日、津波が町を飲み込んで壊滅的な
打撃を受け、生徒たちは帰宅を許されず、校舎がそのまま避難所となる。
水も電気も止まり、暖房もなく、教室のカーテンや運動会で着た法被で寒さを
凌ぎ、理科室に灯るローソクの微かな明かりだけが頼りの不安な夜を迎えた。
ただ、暗闇にも仲間がいた。まず、一つの教室から歌声が上がる。
「『思い出が時間を止めた』/今日の日を忘れるなと」。
卒業式で三年生が披露する歌である。
続けて、二年生が送別の歌により、エールを送る。
まるで一日早い卒業式のようだった。闇の中で希望を抱きつつ、声を合わせた夜
のことを、子供たちはきっと、忘れないだろう。」
                                      (黒井克行・ノンフィクション作家)

「大津波から命からがら救助されたお年寄りが、たった一つのおにぎりを
押し頂き、「ありがたい、こんなにして頂いて」と手を合わせていらっしゃる姿を
見て・・・・・・・
一番大切な事は、人間の連帯、人との絆を大切に出来る心の温かい人、自分の
思いを行動に移せる心の強い人であることです。誰かのために、何かのために
頑張れる力、人の喜びを自分の喜びとして感じられる力を持っていることが
大切です。」
                                         (東京都港区立青南小学校 輿水かおり校長)

「じっと見守ってくれている人がいるということが、人をいかに勇気づけるかと
いうことは、被災の現場だけでなく、たとえば子どもがはじめて幼稚園に行った
ときの情景にも見られることです。・・・・・・・
人にはこのように、だれかから見守られているということを意識することに
よってはじめて、庇護者から離れ、自分の行動をなしうるということがあります。
そしていま、わたしたちが被災者の方々に対してできることは、この見守り
つづけること、心を届けるということです。」
                                                               (大阪大学 鷲田清一総長)

僕も本当にそうだと思いました。
被災地で頑張って、前向きに進んで生きている皆さんにエールを送りたい。
確かに長崎大学の片峰茂学長の式辞の最後の言葉のように
「君たちは、私の希望である。」
なかなかいい結びの言葉だと思う。

更に僕は付け加えたい。
「釜石の子どもたちから、勇気と信頼をも貰った」と。

東南海・南海地震の発生が近いといわれる今、
僕らが学ぶべきことが沢山あるように思うのだ。
ぜひとも下記の
2012年05月07日【月】報道特別番組「津波を生きぬくために」を聞いて欲しい。


Kazeの雨は、夕方上がった。

IMG_8281.JPG


IMG_8279.JPG

Kazeもきりに包まれ、静かに暮れた。

IMG_8286.JPG

 


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コメント 10

斗夢

思い起こし、涙が出てきました。
良い本を、有難うございます。
by 斗夢 (2012-10-31 05:39) 

でんさん

そろそろストーブの季節ですね。
焚き付けの杉の葉を拾いにいかないと(^_^;)
by でんさん (2012-10-31 15:52) 

kazenotomo

斗夢さんへ
斗夢さんにそういっていただけると
特別感慨深いものがあります。

by kazenotomo (2012-10-31 19:13) 

kazenotomo

でんさんさんへ
たきつけの杉の葉はすでに拾い集めてます(笑)
ありがとう!
by kazenotomo (2012-10-31 19:14) 

名犬ゴン太・・・の兄

素敵なお言葉ですね。
希望を持つ事・・・大事ですよね。

by 名犬ゴン太・・・の兄 (2012-11-01 22:51) 

hoshino_sizuku*

ずっとずっと忘れないでいたいですね
早い本当の復興を望みます
by hoshino_sizuku* (2012-11-02 08:43) 

kazenotomo

名犬ゴン太・・・の兄さんへ
災害に負けず頑張っている人の姿に逆に励まされます。
日本の希望でもあると思う。
by kazenotomo (2012-11-02 13:07) 

kazenotomo

hosino_sizuku*さんへ
本当にそうですね。

by kazenotomo (2012-11-02 13:08) 

あゆこ

よい記事を有難うございました。見守られていることを意識することが、人にとっていかに大切か。もう一度考えていきたいと思えました。
by あゆこ (2012-11-02 23:41) 

kazenotomo

あゆこさんへ
そういっていただける方がいることが
私には大変うれしいことです。
ありがとう!
by kazenotomo (2012-11-05 20:14) 

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