天駆ける日 来たらば [kazeの風景]
2011年5月4日(水)
朝11度、晴れ!
開店時間9時半きっかりに車が入ってきた。
名村さんだ。
が、車から出てきた姿を見て、目が点になったよ。
何時もジーパン姿の彼女が、今日はスカート!
和服姿は見たことあるけど・・・・
今日はエレガントな雰囲気!
「どうなってんの?」と僕。
「今日はスカートの気分、そういうことってありますよね」と名村さん。
「あるある」と妻
僕は「・・・・・・・・・?」
まあ、なんにしろ、名村さんの声は、店内を明るくするような気がする。
「お店でネットが出来るようになったの?」と名村さん。
「いいえ」
「でも今朝見たら、昨日の記事が出ていたので」
「夜に京都まで走り、ブログを書いて、またお店に返ってきたんです。」
「そう、大変ね、ところで『わらび』が『わらべ』になっていたよ。
わらびをわらべというところがあるの?」と名村さん。
「ない!」
しっかりブログをチェックしているのだ。
そんな話をしていたら、6人グループさんが来店。
続いて、なにわナンバーの中高年バイクグループさんも来店。
僕らは、急に忙しくなった。
「今日は、どちらまで・・・・」と僕。
「福井の方」
で、「原発見学?」と冗談いうと
「違う、違う。美味しいものを食べに」という。
このグループの一人が、モーニングのパンにコーヒー用で出した
グラニュー糖をパンに山盛りかけて、食べだした!
これにも目が点になったよ。
食後、メンバーの一人が販売中の「ポロ人生の贈り物」を手にして
カバーの「写真は、この店か?」と仲間に聞いている。
「そう、この店だ。こいつは、ここに迷い込んできた犬、ポロなんだ」と。
「ポロか、ぼろぼろやなあ!」という。
僕は、やられたと思ったけど、悪い気もしなかったので黙っていた。
やがて、皆さん上機嫌で出発。玄関先でリーダーらしき人が僕に
「ブログを読んでるよ」と言ってくれた。
で、僕らは夫婦いい気分で玄関に出て、お見送り!
ところが、その後は、来客が続き、もうてんやわんやの大忙しだった。
最後は、若者4人(男2、女2)のグループが来店。
「芦生の森」へ行っての帰りだという。
まだ雪が残っていたという。
女性方が、「女には過酷なコースだった」という。
「もうヘロヘロ!」といいながらも楽しそうであった。
6時、彼らが帰っていって、閉店!
厨房には、ぎょっとするような洗い物の山!
ご老体には、ちと、今日は過酷だったぞ!
それでも、午後7時半、3年前ポロが交通事故にあったと思われる時間には、
僕は、ポロの墓標の前に座っていた。
ローソクと香を焚き、ポロを偲ぶ。
3年前、雨に群れて震えながらも、まっすく玄関にやってきて、
僕を見上げていたポロの瞳、今でも僕を見つめているような気がする。
Kazeの庭を元気になって散歩するポロのうれしそうな表情。
今でも、ありありと脳裏に浮かぶのだ。
これまでの人生で、これほどまでに強烈に心を捉え、涙したことは、
人間も含めて僕には無かった。
「あんたの前世は、甲斐犬だったんじゃない?」とかって妻がいったが
妙に真実味があるような錯覚さえ覚えるのだ。
でも、ポロとの出会いは、僕の人生にとって大事な宝となった。
僕も「うつし世をば 離れて 天駆ける日 来たらば」
そのときは、ポロと再び楽しく暮らしたいと思った。
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