「春の朝(あした)」のような一日だった。 [kazeの風景]
2009年4月18日(土)
朝6度、晴れ。少し寒いので薪ストーブをちょこっと焚いた。
窓の外では、早くも桜の花が散り始めている。
開花から満開になるのが、今年は早かったが、散るのも早いような気がする。
春が駆け足で通り抜けようとしているようだ。
昨日、kazeに来てみると、ウエルカムロードは、桜の花のじゅうたんがしかれたように
花で道が覆われていた。
その花が、日に照らされて、まばゆいばかりに輝いていた。
まさに花のウエルカムロードになっていたのだ。
うれしいような、寂しいような複雑な気分になった。
お昼前には、暖かくなったので、窓ガラスも外し、店内は、窓全開。
その窓から、花吹雪が吹き込んできて、床が花で飾ったようになった。
花だけではない、つがいのツバメまでが、店内に入り込んできて
巣作りの場所を探しているようだった。
でも、店内に巣を作られては、大変なので、悪いけど出て行ってもらった。
ひまを見て、陽気に誘われて、カメラ片手にkazeの庭を散歩した。
桜の花が、kazeに舞う中で、庭の遅咲きの桜が今が満開だ。
庭の地面は、タンポポ畑になっている。
東の比良山系の山を見上げると、山桜が咲き誇り、木の新芽が
赤や黄、緑色で山肌を飾っている。
お花畑では、アシビの花、
ムスカリ
ネコメソウ
ニリンソウ
タンポポは、もう胞子になったものまである。
川べりのグミの老木も緑の装いとなっている。
庭の角に出した長椅子では、来店者が行く春を惜しんでか、自然を楽しんでいた。
まるでブラウニングの詩「春の朝(あした)」のような一日だった。
Pippa's Song 春 の 朝
Robert Browning ブラウニング
上 田 敏 訳
The year's at the spring 時は春、
And day's at the morn; 日は朝(あした)、
Morning's at seven; 朝(あした)は七時、
The hill‐side's dew‐pearled; 片岡(かたをか)に露みちて、
The lark's on the wing; 揚雲雀(あげひばり)なのりいで、
The snail's on the thorn; 蝸牛(かたつむり)枝に這(は)ひ、
God's in his heaven ― 神、そらに知ろしめす。
All's right with the world! すべて世は事も無し。
(Pippa passes, 1841) (「万年艸」明治35年12月発表)
(『海潮音』明治38年10月刊所収)
ところで、この詩の最後の二行は、「赤毛のアン」ファンならご存知のように
作品の最後の一行で、アンにこの二行を言わせて、
作者モンゴメリーは、「赤毛のアン」の筆をおいている。
すべて世は事も無し
いいですねえ
by COLE (2009-04-26 06:53)