映画「ジミー・野を駆ける伝説」 [生活]
2015年1月23日(金)晴れ
昨日、友人が来宅して、素敵な映画が来ているというので、
急遽、友人を誘って映画館に出かけた。
3人で着席しているところに、なんと別の友人が偶然隣に席にやってきた。
まさに奇遇である。
彼女も直前に、僕らに電話してお誘いしたというのだ。
で、携帯を見てみると、ちゃんと入っていた。
こんな偶然もあるのだと、ひとしきり感心。
映画は「ジミー、野を駆ける伝説」である。
この映画の主役ジミー・グラルトンは、アイルランドで唯一、裁判も開かれずに国外追放の身となった実在の人物。
1886年にリートリム州に生まれる。
1933年にアメリカ・ニューヨークに送還された後は、二度と故郷の地を踏むことなく、
1945年に死去。現在はブロンクスの墓地に眠る。
彼は、誰もが知る歴史上の偉人ではなく、むしろそのプロフィールさえも記録に残されていない。
ただ、市井の人々の胸に刻まれた"名もなき英雄"であるとのこと。
悲劇的な内戦後のアイルランドで母親と平穏な生活を望んだジミーが、
貧しい近隣の人々の要望に応えようとしたが、時の権力者や境界の利権に反する行為だとして、
一方的に弾圧され、国外追放にされてしまう。
いつの時代でも、時の支配者・権力者によって、自分たちの利権を守るため、
まっとうなことが罪とされ、過酷な目に遭う。
映画監督の山田洋次さんは、この映画を
「自由と人権の尊さを真正面から描いた。流石は、ケン・ローチ!」
と賞賛している。
どんなにひどい社会でも、それを打ち破ろうとする立ち上がる人たちがいることは、
私たちに希望を与えてくれる。
こういう人たちを大事にしたいものである。