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映画鑑賞の日 [生活]

2014年10月11日(土)

晴れ。
久しぶりに友人と3人で映画を見に行った。
映画2本を1日で見ようというのだ。
まずは、葉室麟原作の映画『蜩ノ記』
岡田准一さんがなかなかの好演ぶりである。

higurasi.jpg

先に原作を呼んでいたので、イメージがちょっと違ったが
映像は、映像でそれなりに印象深いものがあった。
この作品は、蝉の蜩と日暮らしをかけているのであろうが、
「今日を真剣に生きる」という気持ちが僕にも伝わる。

主人公の戸田秋谷は、期日を切って切腹を命じられた身。
自分の命が決められているのである。
僕は、肺がんを病んで、おまけに高齢の身、
後何年生きられるかが、見えてきた。
不思議なことに、そうなってから命の愛おしさがまして、
日々が輝いて見えてきたのだ。
死さえも愛おしく思えてくるので、本当に不思議である。
自分の死に向かって、一日一日、命を輝かせて生きたいと願う。

2本目の映画は、浅田次郎作品の『柘榴坂の仇討』
ひたすら主君の仇討ちを追いかける金吾役を
中井貴一さんがこれまた好演している。

zakurozaka.jpg

それぞれの『親不孝』の運命を背負い生きた13年間。
仇討ち禁止令が、出た日に運命のふたりは出会い、
柘榴坂で二人は死をかけて戦い、自分を討ってくれと言う十兵衛に
金吾は言う。
主君が「かりそめにも命をかけたる者の訴えをおろそかに扱うな。」と
言って討たれた。
が、「おぬしら水戸者は命をかけた。だからわしは、
主の仇といえども、おぬしを切るわけには参らぬ。」告げる。

そして、ようやく、13年間止まっていた二人の
それぞれの時間が動き出すのである。
時間が動き出したとき、人は自由になれるし、
慈しみの心が立ち現れるのではないかと思う。
浅田次郎の原作のタイトルは『五郎治殿御始末』

僕は、彼らよりもこの映画で、彼らを思う二人の女性の方が心に残った。
時代が変わり明治になっても仇を捜し求める金吾を
ひたすら支える金吾の妻セツ(広末涼子)こそが主人公のように思えるのだ。


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