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あれから60年! [人生]

2012年6月30日(土)

朝24度、晴れたり曇ったり、一時雨!
晴耕雨読の一日だった。
庭の花たちを眺め、読書にふけった。

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                       (ヒペリカム)

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                         (オカトラノオ)

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                       (ホオズキ)

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                         (カタバミ)

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                        (丸葉万年草)

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                        (レッドドラゴン)

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                  (西洋のこぎり草)

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                       (ウコギ)

坂上遼氏の「消えた警官 ドキュメント菅生事件」を読み終えた。
推理小説を読んでるような気分になる力作である。



この本の菅生事件は、1952年6月2日にわが故郷の近くの村、
大分県直入郡菅生村(現在の竹田市菅生)で起こった
公安警察による自作自演の駐在所爆破事件である。
今年6月10日、現地で菅生事件の記念碑の除幕式が行われた。
毎日新聞記事
大分合同新聞
西日本新聞

事件勃発後60周年を記念しての石碑である。
当時事件を担当した主任弁護士清源敏孝氏の著書
「消えた警察官-菅生事件の真相-」(現代社)の序文で、
かの有名な正木ひろし弁護士が次のように書いている。

序文
  管生(すごお)事件は、モノスゴイ事件である。
ただの誤判や冤罪の事件ではない。
その性質、その規模(きぼ)、その悪魔性において、ナチス独逸(ドイツ)の
国会放火(偽装)事件、満州事変の口火を作った柳条溝(ろじょうこう)事件の、
日本国内版とでもいうべきものと思われる。
小型ではあるが、手はもっと混んでいて、かつもっとインケンである。
 日本のジャーナリズムの一部は、当初から、この事件の隠謀性を嗅ぎつけて
いたにちがいない。
それを暗示した1952(昭和27)年6月3日の毎日新聞(西部版)の
社会面の記事がなかったら、この事件は永久に闇の中にほおむり去られて
しまったであろう。
 本書の著者が、毎日新聞の記事によって、本件がおそるべきデッチ上げ事件
であることを直感し、直ちに大分拘置所に被告人たちを、訪問したことに対して、
私は人類の一員として絶大の敬意を感ずるものであるが、その意味深長なる
一文をものした和田毎目記者にもまた、無限の感謝を感ずるのである。
 戦前であったならば、こういった事件は、すべて掲載禁止であり、
官憲の不正は徹底的にイソペイされた。
社会正義と言論の自由とが、不可分の関係にある証拠である。
 ともかく、今日の日本国民は、旧大日本帝国の臣民ではない。
また今日のジャーナリストは、東条英機に恫喝(どうかつ)された
ジャーナリストではない。
 東京の新宿で、仮面の(元)警察官(偽大学生)戸高公徳を発見したのは、
共同通信社の6人の若き記者諸君であった。
これは、まことに痛快な出来ごとである。6年間、犯人をイントクし、犯罪の
証拠イソメツをはかって来た本件の検察当局に、
われわれ弁護人たちは社会正義の保障を托することが出来ようか。
 戸高公徳ならびに、その背景をなす官憲は、本件の検察官と結托して、
偽証をつづけ、裁判所と世間とをダマそうとするだろう。
おそるべき国情である。
本書の出版は、被告人たちの自己防衛であると共に、
社会正義実現の好資料となることを信じて疑わない。
               弁護士 正本ひろし」

僕が、「消えた警官 ドキュメント菅生事件」に興味を持つのは、多少なりとも
この事件に触れてきたからである。
この事件で被告の一人とされた坂本久夫氏は、わが生家である寺院の
役僧だった人であり、消えた警官、市木春秋こと戸高公徳氏は、
生家の門徒さんである。

あれから60年が過ぎ、坂本氏は故人となり、戸高氏は異例の出世の後、
今も健在である。

先日、法事で寺に参拝に来られたと寺を継いだ妹が僕に伝えてくれた。
僕は、戸高氏に回顧録を書いてほしいと願っている。


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斗夢

東京高検のスキャンダルが報じられましたが、権力を持つものが不正を働くと大変なことになりますね。
今も昔も変わりなし・・・ということはこれからもあるかもしれませんね。
by 斗夢 (2012-07-04 10:13) 

kazenotomo

斗夢さんへ
権力を乱用しないためには、制度的な監査組織が必要に思います。
原発の保安院みたいな組織ではなく、独立した社会正義の組織が。
僕もこれからも、大いに必要に思います。
by kazenotomo (2012-07-04 10:19) 

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