香りに花が咲く?! [kazeの風景]
2012年4月7日(土)
朝マイナス1度、大雪後曇り。
カーテンを開けて、庭を見ると、すごい大きな雪が降り続いていた。
もう、びっくりだ!
でも、10時ごろには、雪は止んだ。
さすが4月で、雪が止むと、たちまち地面の雪は解けてしまった。
午後になると、まるで雪など降らなかったように跡形もない。
ただ、山の上だけは、未だ白く、雪の降ったことの印が残っていた。
それでも、4月に雪が降るのは、珍しいのだ。
朽木に別荘用に家を借りたという人が、ダンコウバイの枝を持ってきてくれた。
早速、カウンターにさしたら、芳しい香りが店内に流れた。
香りの話で盛り上がり、蘭奢待(らんじゃたい)の話になった。
蘭奢待は、東大寺正倉院に収蔵されている日本一の香りがする香木である。
正倉院宝物目録では、黄熟香(おうじゅくこう)となっていて、
「蘭奢待」という名は、その文字の中に"東・大・寺"の名を隠した雅名らしい。
これまでに判明しているのは、38ヶ所。
足利義満や織田信長、明治天皇が切り取って、香りを楽しんだという。
そもそも僕が蘭奢待なるものがあることを知ったのは、
大学に勤務していたとき、近畿の大学の厚生補導研究会が奈良で開かれ、
講師に糸川英夫博士の講演があった。
糸川博士は、ロケット博士として有名だが、
実は、他にも色んな研究をされていて、医療電子機器や音響学の研究も行い、
脳波や心電図測定器を開発した人でもある。
更に面白いのは、60歳になって貝谷バレエ團に入団したり、
ヴァイオリンを作ったり、とにかく多彩な才能を発揮された方である。
で、その講演ですごく興味を引かれたのが、香の話だった。
東大寺の蘭奢待について、この香は、朝廷が重要なことを決めるときに
焚き染めたというのである。
この香をかぐとみんなイエスマンになるというのである。
すなわち、一種の麻薬的役割をするというのだ。
確かに、いい香りは、人の心を和ませてくれる。
しかし、昔の権力者は、それを政治の道具にも使っていたのだ。
大仏さままで、イエスマンにしたんじゃないかな(笑)
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