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春めいた気分! [kazeの風景]

2010211日(木)

2度、曇っていたが、すぐに雨、で、一日中降り続いた。

山には雲が立ち込めて墨絵の世界を作っていた。

IMG_3112.JPG

妻は「もうそろそろふきのとうがでてるんじゃない」と

裏庭へ出かけていった。

まもなく、「予想通り」と妻は、ふきのとうを持って入ってきて

テーブルに生けた。

雪は解けてしまい、雪を掻き分けて探す必要もなかったのだ。

見ていると、なんか春めいた気分になる。

IMG_3104.JPG

僕は先日、本棚を眺めていたら「詩の楽しみ」(吉野弘著 岩波ジュニア新書)

という本を見つけた。

お店でちょくちょく読むには、最適とばかり、自宅から持ってきたので

暇を見ては、厨房に座って、読んだ。

僕は、現代詩といわれるものは、想像力が豊かな方でないし、言葉にも弱いので

難解に思えて、好きになれないのである。

が、黒田三郎や高村光太郎の書く詩は、大好きなのである。

ところが、この本で紹介されたある詩に魅せられてしまった。

で、妻にも読んでもらった。

彼女も、これはいい詩だという。

そこで、今日は、その詩「月夜」を紹介したい。

 

---------------------------------------------------------------

月夜

 

沢崎啓子

  

船べりに

死体が浮かんだという

女の死体だという

透きとおって

腸(はらわた)のピチャピチャ揺れるのが

見えるという

腸だけしか見えないという

透きとおって

腸だけしか見えない女の

死体が浮かんだという

浮かんだという・・・・

 

うるさいねえ

静かに寝かしておくれよ

あたしゃ寝不足なんだ

  

--------------------------------------------------------------------------------

いかがでしたか?

書き出しは、ありえない深刻な話ですが

最後に思わず笑ってしまいませんか?

 

しかも、この詩の作者は、なんと高校生なんですよ。

脱帽ものです。

まあ、とにかく詩を勉強すると、

同じものが違って見えてくるから不思議です。

学ぶということは、楽しいし、

世界が開けてくるような気がします。


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斗夢

詩を書きたいと若い頃から思っていたのですが、書けません。
どう書けばいいのかさっぱりわかりません。
なにしろ詩を読んでも理解出来ないのですから^・^。
by 斗夢 (2010-02-12 07:52) 

kazenotomo

斗夢さんへ
詩といっても、いろいろあり、僕もさっぱりわからん詩もあります。
詩的素養がなければわからん詩を無理して理解しようとする
必要もないと思いますよ。
書き方など気にせず書いてみては、いかがですか?
by kazenotomo (2010-02-12 13:42) 

COLE

ふきのとうですか! びっくりです
1枚目の写真 水墨画のような世界ですね
by COLE (2010-02-13 23:01) 

ayaya

墨絵のような写真と、ふきのとうの写真にほっこりした後の詩・・ぎょっとしてしまいました。
でもなぜか、月の光に照らされた琵琶湖の湖面が脳裏に浮かんで来ました。凄い!!高校生詩人!!
by ayaya (2010-02-15 11:03) 

kazenotomo

COLEさんへ
現実は、写真よりもすごい迫力があります。
それを伝えたいと撮影したのだけど、いまいち技術がなくて・・・

by kazenotomo (2010-02-16 19:25) 

kazenotomo

ayayaさんへ
ぎょっとさせてごめんね。
でも、この詩、いろんなものに使えそうな気がします。
この彼女は、水死体の夢を見てうなされたのだろうけど
その部分を変えるといろんなバリエーションが可能ですよね。
たとえば

近くの川にお札が流れているという
散歩で見つけた人が大騒ぎしてるという
みんな必死で冷たい水の中でお札拾いに
必死だという
だれが流してるんだろうと
もっぱらのうわさだという。
鳩山さんがながしてるんじゃない?
あほか、そんなことありえない
警察にれんらくしなけりゃと
誰かが叫ぶ
それより拾うのが先だと叫ぶ人がいる
あんたは、どうして拾いに行かないの?
と近所の女性がいそしそとでかける
お札が流れてるぞと口々に叫ぶこえが聞こえる
お前はどうしてるんだ
早く行かないとなくなるぞ!
早く、早くいこうや

うるさいねえ
静かに寝かしておくれよ
あたしゃ寝不足なんだ

てなぐあいにね。
これならぎょっとしないんじゃない?

by kazenotomo (2010-02-16 19:37) 

ayaya

なるほどね~・・・。
by ayaya (2010-02-17 13:37) 

kazenotomo

ayayaさんへ
でしょう!
by kazenotomo (2010-02-17 18:48) 

♪はるかぜ


はじめまして。

黒田三郎、わたしも好きです。
詩集などで、まとまって読んだことはありませんが、
紙風船の詩が、とても好きです。

by ♪はるかぜ (2010-02-19 12:52) 

kazenotomo

はりかぜさんへ
はじめまして。
コメントありがとう!
黒田三郎が好きな人にあえてうれしい。
紙風船、最後の二行がとても印象的ですね。
僕は「僕を責めるものは」や「九月の風」「もはやそれ以上」
などが大好きです。
自分のこれまでの生き方と重なる部分もあるからだと思いますが・・・
by kazenotomo (2010-02-19 13:39) 

kazenotomo

ごめん
はるかぜさん
前のコメントはりかぜになっていたよ。
by kazenotomo (2010-02-19 13:44) 

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